
こんにちは。京都ノオト、運営者の「MASA」です。
京都へ旅行に来た際や、大切な方への贈り物を探すとき、ふと「せっかくなら老舗のお店を選びたい」と思うことはありませんか。
でも、いざ探そうとすると「京都の老舗って一体何年からが基準なんだろう」とか「創業100年くらいでは老舗とは呼ばれないって本当かな」といった疑問が湧いてくるものです。
実は、京都には行政が定めた明確な基準がある一方で、地元の人々の間ではまた違った感覚が共有されているという、とても興味深い事情があります。
記事のポイント
- 京都における老舗の定義と行政による認定基準
- 江戸時代創業と明治以降創業のお店の違い
- 地元民が教えるランチやお土産に使える老舗の選び方
- 3000円以下でも楽しめる歴史ある名店の活用法
京都の老舗は何年から?定義と歴史的基準
まずは、誰もが気になる「定義」のお話から始めましょう。
京都では「あのお店はまだ新しいから」なんて会話が日常的に飛び交いますが、公的な基準を知っておくと、お店選びの視点がガラッと変わりますよ。
創業100年が京都の老舗の定義と基準
結論から言うと、京都において行政(京都府)が定めている「老舗」の基準は、創業から100年以上です。
具体的には「京の老舗」という表彰制度があり、これに認定されるための条件の一つとして「同一の業種で100年以上にわたり事業を継続していること」が挙げられています。
令和の現在で考えると、大正時代末期(1925年頃)までに創業したお店が、ようやくこのスタートラインに立つことになります。

知っておきたい豆知識
他県では創業30年や50年で「老舗」と呼ばれることも多いですが、京都ではこの「100年」がひとつの明確なボーダーラインになっています。
大正ロマンを感じるお店も、京都では「やっと100年」という感覚なんですね。
ただし、これはあくまで行政上の区分です。
京都の人の感覚としては、「戦前(第二次世界大戦)からあれば古い店」と認識する人もいれば、「応仁の乱(1467年)以降なら最近の店」なんて冗談半分で語る人もいます。
この「幅」こそが、京都の歴史の深さなのかもしれません。

100年企業一覧に見る産業構造と特徴
京都には、この「100年企業」がなんと2,000社以上も存在します。
全国的に見ても圧倒的な多さなのですが、その内訳を見てみると、京都ならではの特徴が浮き彫りになってきます。
最も多いのは「卸売・小売業」や「飲食店」で、全体の半数近くを占めています。
呉服屋さんや昆布屋さん、そして料亭などがこれに当たりますね。次いで多いのが「製造業」。西陣織や京友禅、清水焼といった伝統工芸の世界です。
私が面白いなと思うのは、これらのお店が決して「昔のまま」ではないことです。
例えば、ある老舗のお茶屋さんがカフェを始めたり、仏具屋さんがモダンなインテリア雑貨を作ったりしています。
100年続くお店というのは、ただ古いだけではなく、時代の変化に合わせてしなやかに形を変えてきた「生存競争の勝者」たちなんですね。

江戸時代から続く老舗と明治以降の違い
「何年から」という問いに対して、さらに深掘りするなら「時代の壁」を知っておくと面白いです。
京都の老舗は、大きく「江戸時代以前」と「明治以降」で雰囲気が異なります。
- 江戸時代以前(創業150年以上〜):
呉服、和菓子、仏具、香、種苗など、日本の伝統文化や儀式に直結する業種が多いです。「家元」や「寺社」との結びつきが強く、格式の高さを感じさせます。 - 明治・大正以降(創業100年〜150年):
すき焼き、洋食、パン、コーヒー、印刷、精密機器など、文明開化とともにやってきた「ハイカラ」な文化を担うお店が多いです。
例えば、すき焼きの「三嶋亭」などは明治創業です。
私たちからすれば十分すぎるほどの老舗ですが、数百年前から続く和菓子屋さんと比べると「近代の食文化」という位置づけになります。
この違いを意識して街を歩くと、京都の景色がより立体的に見えてくるはずです。

老舗の求人情報から見る伝統と革新
少し視点を変えて、働く側(求人)の話もしてみましょう。
「老舗で働く」と聞くと、なんとなく「厳しい徒弟制度」や「変わらない毎日」をイメージするかもしれません。
でも、実際に求人情報を見ていると、意外なほど「革新」を求めている企業が多いことに気づきます。
「海外展開のためのマーケティング担当」や「新商品開発のデザイナー」など、伝統を守りながらも新しい血を入れようとする動きが活発です。
これは、「変わらないために、変わり続ける」という京都企業のDNAそのものだと私は思います。
もし京都での就職や転職を考えている方がいれば、「創業年数が古い=保守的」という思い込みは捨てた方が良いかもしれません。
むしろ、何百年も続いてきた企業こそ、最も変化に敏感で、ダイナミックな仕事ができる可能性があるのです。
企業ランキングで知る京都の歴史的変遷
最後に、歴史の長さを実感できる「超」老舗をランキング形式(創業年順)でいくつかご紹介します。
これらのお店は、もはや「店」というより「歴史の証人」です。
| 店名 | 創業時期 | 業種 | 歴史的背景 |
|---|---|---|---|
| 一文字屋和輔(一和) | 平安時代(1000年) | あぶり餅 | 今宮神社の門前で、疫病退散を祈って餅を振る舞ったのが始まり。日本最古級の飲食店。 |
| 亀屋陸奥 | 室町時代(1421年) | 和菓子 | 本願寺の歴史と共に歩む。銘菓「松風」は石山本願寺の合戦時の兵糧がルーツとも。 |
| 本家尾張屋 | 室町時代(1465年) | 蕎麦 | 元は菓子屋として創業し、後に蕎麦屋へ。宮中へも出入りしていた名門。 |
| 松栄堂 | 宝永年間(1705年) | 香 | 宗教用のお香から、現代のフレグランスまでを手掛ける香りの老舗。 |
こうして見ると、1000年前から続くあぶり餅屋さんが普通に営業していて、私たちが今日のおやつに食べに行けるというのは、世界的に見ても奇跡的なことだと思います。

京都の老舗は何年から続く名店を選ぶべきか
定義や歴史がわかったところで、次は「じゃあ、どのお店に行けばいいの?」という実践的なお話です。
観光や贈り物選びで失敗しないための、私のリアルな活用法をお伝えします。
老舗有名店で味わうランチとごはん
「老舗のごはん」というと、敷居が高くて入りづらいイメージがあるかもしれません。
特に夜の懐石料理などは、予約も予算も大変です。そこで私が強くおすすめしたいのが、老舗のランチです。
例えば、漬物の老舗が手がけるごはん処などは、最高の狙い目です。
大原にある「土井志ば漬本舗」の本店では、竈(かまど)で炊いたご飯と、旬のお漬物がビュッフェ形式で楽しめます。
歴史ある味を、カジュアルに、しかもお腹いっぱい食べられるなんて最高ですよね。

また、祇園エリアなどの高級店でも、お昼なら数千円で楽しめるメニューを用意していることがあります。
夜には数万円するようなお店の味と空間を、ランチタイムに賢く体験する。これが京都通の楽しみ方です。
祇園周辺のランチ事情については、こちらの記事でも詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
祇園・河原町観光の決定版!2025年最新モデルコースとグルメ - 京都ノオト
お土産に最適な老舗和菓子のランキング
お土産選びで「これぞ老舗」という安心感が欲しいなら、やはり和菓子は外せません。
私が個人的におすすめする、間違いのない「鉄板老舗」をピックアップしてみます。
- 満月「阿闍梨餅(あじゃりもち)」
江戸末期の創業。もちもちとした独特の食感は唯一無二で、渡した相手に必ず喜ばれます。百貨店などでは行列必至ですが、並ぶ価値ありです。 - 聖護院八ッ橋総本店
元禄2年(1689年)創業。京都土産の代名詞ですが、あえて「生」ではなく、昔ながらの堅焼きの八ッ橋を選んでみてください。パリッとした食感とニッキの香りに、本来の歴史を感じます。 - 亀屋陸奥「松風」
先ほども登場した室町時代の味。味噌と小麦粉の素朴な味わいは、甘いものが苦手な方や、お酒を嗜む方へのお土産にも喜ばれます。

これらの和菓子店は、祇園四条エリアなどを散策しながら立ち寄るのも楽しいですよ。
食事だけじゃない老舗の魅力と体験
老舗の楽しみ方は、「食べる」だけではありません。
京都には、生活道具や趣味の品を扱う素晴らしい老舗がたくさんあります。
例えば、三条にある「みすや忠兵衛」は、江戸時代から続く針の専門店です。
「針?」と思うかもしれませんが、ここの針は布通りが全く違うと評判で、裁縫好きの方へのお土産にすると感激されます。
小さな店構えの中に、職人のプライドが詰まっているのを感じます。
また、お香の「松栄堂」では、香りを聞く体験ができたり、好みの香りを探したりできます。
物を買うだけでなく、「数百年続く美意識」に触れる体験こそが、京都旅行の醍醐味ではないでしょうか。
3000円以下で楽しむ老舗の有名ランチ
「予算は抑えたいけど、老舗の雰囲気は味わいたい」という方のために、3,000円以下で満足できるお店をもう少し具体的に紹介します。
おすすめのリーズナブル老舗ランチ
- 本家尾張屋(蕎麦):
室町時代創業の風格ある建物でいただく「宝来そば」は絶品。お蕎麦なので価格も手頃です。 - いづう(鯖姿寿司):
祇園にある鯖寿司の名店。テイクアウトや、店内で軽くいただくなら予算内で最高級の京寿司を体験できます。 - 東洋亭(洋食):
明治30年創業。京都駅やポルタにも店舗があり、アルミホイルに包まれたハンバーグは世代を超えて愛される味です。

手頃な老舗のお土産で失敗しない選び方
最後に、職場や友人への「ばらまき」や、ちょっとした手土産についてです。
老舗=高級品と思われがちですが、実は数百円から買える名品も多いんです。
ご飯のお供として有名な「ちりめん山椒」もその一つ。
老舗の料亭が作っているものでも、小さなパッケージなら1,000円以下で購入できます。
これなら、味は本物、価格は手頃で、しかも軽いので持ち帰りにも便利です。
特に「下鴨茶寮」や「やよい」などのお店は、パッケージも上品でギフトに最適です。
ご飯のお供については、以下の記事で徹底的に比較しているので、ぜひチェックしてみてください。
京都のご飯のお供おすすめ決定版!老舗や人気ランキングを徹底紹介
結論:京都の老舗は何年からでも魅力的
ここまで見てきたように、「京都 老舗 何年から」という問いに対する答えは、行政的には「100年」ですが、私たちの楽しみ方としてはもっと自由で良いと私は思います。
1000年続くあぶり餅で歴史の重みを感じるのも良し、明治創業の洋食店でレトロな気分に浸るのも良し。
大切なのは、そのお店が積み重ねてきた時間に想いを馳せながら、今の京都を楽しむことです。
ぜひ、あなたのお気に入りの「老舗」を見つけてみてくださいね。