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京都の老舗は何年から?創業100年以上の歴史が教える名店と基準

2026年1月29日

こんにちは。京都ノオト、運営者の「MASA」です。

京都へ旅行に来た際や、大切な方への贈り物を探すとき、ふと「せっかくなら老舗のお店を選びたい」と思うことはありませんか。

でも、いざ探そうとすると「京都の老舗って一体何年からが基準なんだろう」とか「創業100年くらいでは老舗とは呼ばれないって本当かな」といった疑問が湧いてくるものです。

実は、京都には行政が定めた明確な基準がある一方で、地元の人々の間ではまた違った感覚が共有されているという、とても興味深い事情があります。

記事のポイント

  • 京都における老舗の定義と行政による認定基準
  • 江戸時代創業と明治以降創業のお店の違い
  • 地元民が教えるランチやお土産に使える老舗の選び方
  • 3000円以下でも楽しめる歴史ある名店の活用法

京都の老舗は何年から?定義と歴史的基準

まずは、誰もが気になる「定義」のお話から始めましょう。

京都では「あのお店はまだ新しいから」なんて会話が日常的に飛び交いますが、公的な基準を知っておくと、お店選びの視点がガラッと変わりますよ。

創業100年が京都の老舗の定義と基準

結論から言うと、京都において行政(京都府)が定めている「老舗」の基準は、創業から100年以上です。

具体的には「京の老舗」という表彰制度があり、これに認定されるための条件の一つとして「同一の業種で100年以上にわたり事業を継続していること」が挙げられています。

令和の現在で考えると、大正時代末期(1925年頃)までに創業したお店が、ようやくこのスタートラインに立つことになります。

「老舗」のボーダーラインは創業100年以上(大正時代末期以前)であり、他県の30〜50年という基準とは一線を画す厳しさであることを解説したスライド。

知っておきたい豆知識
他県では創業30年や50年で「老舗」と呼ばれることも多いですが、京都ではこの「100年」がひとつの明確なボーダーラインになっています。

大正ロマンを感じるお店も、京都では「やっと100年」という感覚なんですね。

ただし、これはあくまで行政上の区分です。

京都の人の感覚としては、「戦前(第二次世界大戦)からあれば古い店」と認識する人もいれば、「応仁の乱(1467年)以降なら最近の店」なんて冗談半分で語る人もいます。

この「幅」こそが、京都の歴史の深さなのかもしれません。

応仁の乱(1467年)以降は「最近の店」とされるジョークや、戦前が「古い店」の最低ラインであるという、京都地元民の歴史感覚を示したスライド。

100年企業一覧に見る産業構造と特徴

京都には、この「100年企業」がなんと2,000社以上も存在します。

全国的に見ても圧倒的な多さなのですが、その内訳を見てみると、京都ならではの特徴が浮き彫りになってきます。

最も多いのは「卸売・小売業」や「飲食店」で、全体の半数近くを占めています。

呉服屋さんや昆布屋さん、そして料亭などがこれに当たりますね。次いで多いのが「製造業」。西陣織や京友禅、清水焼といった伝統工芸の世界です。

私が面白いなと思うのは、これらのお店が決して「昔のまま」ではないことです。

例えば、ある老舗のお茶屋さんがカフェを始めたり、仏具屋さんがモダンなインテリア雑貨を作ったりしています。

100年続くお店というのは、ただ古いだけではなく、時代の変化に合わせてしなやかに形を変えてきた「生存競争の勝者」たちなんですね。

京都には100年企業が2,000社以上あり、お茶屋がカフェになるなど、革新こそが伝統を守る道であることを示したスライド。

江戸時代から続く老舗と明治以降の違い

「何年から」という問いに対して、さらに深掘りするなら「時代の壁」を知っておくと面白いです。

京都の老舗は、大きく「江戸時代以前」と「明治以降」で雰囲気が異なります。

  • 江戸時代以前(創業150年以上〜):
    呉服、和菓子、仏具、香、種苗など、日本の伝統文化や儀式に直結する業種が多いです。「家元」や「寺社」との結びつきが強く、格式の高さを感じさせます。
  • 明治・大正以降(創業100年〜150年):
    すき焼き、洋食、パン、コーヒー、印刷、精密機器など、文明開化とともにやってきた「ハイカラ」な文化を担うお店が多いです。

例えば、すき焼きの「三嶋亭」などは明治創業です。

私たちからすれば十分すぎるほどの老舗ですが、数百年前から続く和菓子屋さんと比べると「近代の食文化」という位置づけになります。

この違いを意識して街を歩くと、京都の景色がより立体的に見えてくるはずです。

江戸時代以前の「伝統・格式(呉服など)」と、明治・大正以降の「文明開化・ハイカラ(すき焼きなど)」の雰囲気の違いを写真で比較したスライド。

老舗の求人情報から見る伝統と革新

少し視点を変えて、働く側(求人)の話もしてみましょう。

「老舗で働く」と聞くと、なんとなく「厳しい徒弟制度」や「変わらない毎日」をイメージするかもしれません。

でも、実際に求人情報を見ていると、意外なほど「革新」を求めている企業が多いことに気づきます。

「海外展開のためのマーケティング担当」や「新商品開発のデザイナー」など、伝統を守りながらも新しい血を入れようとする動きが活発です。

これは、「変わらないために、変わり続ける」という京都企業のDNAそのものだと私は思います。

もし京都での就職や転職を考えている方がいれば、「創業年数が古い=保守的」という思い込みは捨てた方が良いかもしれません。

むしろ、何百年も続いてきた企業こそ、最も変化に敏感で、ダイナミックな仕事ができる可能性があるのです。

企業ランキングで知る京都の歴史的変遷

最後に、歴史の長さを実感できる「超」老舗をランキング形式(創業年順)でいくつかご紹介します。

これらのお店は、もはや「店」というより「歴史の証人」です。

店名 創業時期 業種 歴史的背景
一文字屋和輔(一和) 平安時代(1000年) あぶり餅 今宮神社の門前で、疫病退散を祈って餅を振る舞ったのが始まり。日本最古級の飲食店。
亀屋陸奥 室町時代(1421年) 和菓子 本願寺の歴史と共に歩む。銘菓「松風」は石山本願寺の合戦時の兵糧がルーツとも。
本家尾張屋 室町時代(1465年) 蕎麦 元は菓子屋として創業し、後に蕎麦屋へ。宮中へも出入りしていた名門。
松栄堂 宝永年間(1705年) 宗教用のお香から、現代のフレグランスまでを手掛ける香りの老舗。

こうして見ると、1000年前から続くあぶり餅屋さんが普通に営業していて、私たちが今日のおやつに食べに行けるというのは、世界的に見ても奇跡的なことだと思います。

1000年創業の一文字屋和輔から室町、江戸時代まで、代表的な老舗4社の創業年と業種を年表形式で紹介したスライド。

京都の老舗は何年から続く名店を選ぶべきか

定義や歴史がわかったところで、次は「じゃあ、どのお店に行けばいいの?」という実践的なお話です。

観光や贈り物選びで失敗しないための、私のリアルな活用法をお伝えします。

老舗有名店で味わうランチとごはん

「老舗のごはん」というと、敷居が高くて入りづらいイメージがあるかもしれません。

特に夜の懐石料理などは、予約も予算も大変です。そこで私が強くおすすめしたいのが、老舗のランチです。

例えば、漬物の老舗が手がけるごはん処などは、最高の狙い目です。

大原にある「土井志ば漬本舗」の本店では、竈(かまど)で炊いたご飯と、旬のお漬物がビュッフェ形式で楽しめます。

歴史ある味を、カジュアルに、しかもお腹いっぱい食べられるなんて最高ですよね。

老舗攻略法としてランチを推奨し、特に「土井志ば漬本舗」の竈炊きご飯と漬物ビュッフェをおすすめしているスライド。

また、祇園エリアなどの高級店でも、お昼なら数千円で楽しめるメニューを用意していることがあります。

夜には数万円するようなお店の味と空間を、ランチタイムに賢く体験する。これが京都通の楽しみ方です。

祇園周辺のランチ事情については、こちらの記事でも詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

祇園・河原町観光の決定版!2025年最新モデルコースとグルメ - 京都ノオト

お土産に最適な老舗和菓子のランキング

お土産選びで「これぞ老舗」という安心感が欲しいなら、やはり和菓子は外せません。

私が個人的におすすめする、間違いのない「鉄板老舗」をピックアップしてみます。

  1. 満月「阿闍梨餅(あじゃりもち)」
    江戸末期の創業。もちもちとした独特の食感は唯一無二で、渡した相手に必ず喜ばれます。百貨店などでは行列必至ですが、並ぶ価値ありです。
  2. 聖護院八ッ橋総本店
    元禄2年(1689年)創業。京都土産の代名詞ですが、あえて「生」ではなく、昔ながらの堅焼きの八ッ橋を選んでみてください。パリッとした食感とニッキの香りに、本来の歴史を感じます。
  3. 亀屋陸奥「松風」
    先ほども登場した室町時代の味。味噌と小麦粉の素朴な味わいは、甘いものが苦手な方や、お酒を嗜む方へのお土産にも喜ばれます。

阿闍梨餅、堅焼きの八ッ橋、松風といった、京都の老舗を代表する銘菓の写真を掲載したスライド。

これらの和菓子店は、祇園四条エリアなどを散策しながら立ち寄るのも楽しいですよ。

祇園四条の食べ歩き完全ガイド - 京都ノオト

食事だけじゃない老舗の魅力と体験

老舗の楽しみ方は、「食べる」だけではありません。

京都には、生活道具や趣味の品を扱う素晴らしい老舗がたくさんあります。

例えば、三条にある「みすや忠兵衛」は、江戸時代から続く針の専門店です。

「針?」と思うかもしれませんが、ここの針は布通りが全く違うと評判で、裁縫好きの方へのお土産にすると感激されます。

小さな店構えの中に、職人のプライドが詰まっているのを感じます。

また、お香の「松栄堂」では、香りを聞く体験ができたり、好みの香りを探したりできます。

物を買うだけでなく、「数百年続く美意識」に触れる体験こそが、京都旅行の醍醐味ではないでしょうか。

3000円以下で楽しむ老舗の有名ランチ

「予算は抑えたいけど、老舗の雰囲気は味わいたい」という方のために、3,000円以下で満足できるお店をもう少し具体的に紹介します。

おすすめのリーズナブル老舗ランチ

  • 本家尾張屋(蕎麦):
    室町時代創業の風格ある建物でいただく「宝来そば」は絶品。お蕎麦なので価格も手頃です。
  • いづう(鯖姿寿司):
    祇園にある鯖寿司の名店。テイクアウトや、店内で軽くいただくなら予算内で最高級の京寿司を体験できます。
  • 東洋亭(洋食):
    明治30年創業。京都駅やポルタにも店舗があり、アルミホイルに包まれたハンバーグは世代を超えて愛される味です。

東洋亭のアルミホイル包みハンバーグや、みすや忠兵衛の裁縫針など、手頃な価格で購入・体験できる老舗の商品写真。

手頃な老舗のお土産で失敗しない選び方

最後に、職場や友人への「ばらまき」や、ちょっとした手土産についてです。

老舗=高級品と思われがちですが、実は数百円から買える名品も多いんです。

ご飯のお供として有名な「ちりめん山椒」もその一つ。

老舗の料亭が作っているものでも、小さなパッケージなら1,000円以下で購入できます。

これなら、味は本物、価格は手頃で、しかも軽いので持ち帰りにも便利です。

特に「下鴨茶寮」や「やよい」などのお店は、パッケージも上品でギフトに最適です。

ご飯のお供については、以下の記事で徹底的に比較しているので、ぜひチェックしてみてください。

京都のご飯のお供おすすめ決定版!老舗や人気ランキングを徹底紹介

結論:京都の老舗は何年からでも魅力的

ここまで見てきたように、「京都 老舗 何年から」という問いに対する答えは、行政的には「100年」ですが、私たちの楽しみ方としてはもっと自由で良いと私は思います。

1000年続くあぶり餅で歴史の重みを感じるのも良し、明治創業の洋食店でレトロな気分に浸るのも良し。

大切なのは、そのお店が積み重ねてきた時間に想いを馳せながら、今の京都を楽しむことです。

ぜひ、あなたのお気に入りの「老舗」を見つけてみてくださいね。

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