こんにちは。京都ノオト、運営者の「MASA」です。
せっかくの京都旅行、限られた滞在時間を少しでも長く、最大限に楽しみたいですよね。
でも、SNSで見た憧れのスポットに行ってみたら、人混みばかりで写真もまともに撮れず、ただ疲れてしまった……そんな経験はありませんか。
実は、京都観光を成功させる最大の秘訣は「時間の使い方」にあります。
具体的には、少し早起きをして朝6時から行動を開始するのがベストなんです。
静寂に包まれた早朝の寺社での散歩、行列に並んででも食べたい絶品の朝ごはん、地元の人しか知らない静かな穴場スポットなど、朝の時間を有効活用するモデルコースを知っているだけで、旅の充実度が劇的に変わります。
私が、実際に体験して感動した、とっておきの朝の楽しみ方をシェアしますね。
記事のポイント
- 早朝6時から拝観できる定番スポットの回り方
- 人混みを回避して静寂を独占する散歩コース
- 予約なしでも楽しめる絶品の京朝食
- 朝の時間を最大限に活用する具体的なモデルコース

京都観光の朝は6時スタートが正解
多くの観光客がホテルで朝食をとったり準備をしたりしている朝6時から8時までの2時間は、京都が本来持っている「静けさ」や「厳かさ」を独占できる、まさにゴールデンタイムです。
この時間帯にどこへ行き、何を感じるかが、その日一日の満足度を決めると言っても過言ではありません。
「早起きは三文の徳」と言いますが、京都においてはそれ以上のプライスレスな価値がありますよ。
6時から拝観できる人気の清水寺

京都といえばまず名前が挙がる世界遺産「清水寺」。
日中は修学旅行生や世界各国からの観光客でごった返しており、ゆっくり歩くのもままならないほどですが、実は一年を通じて朝6時に開門することをご存知でしょうか。
早朝6時の清水寺は、日中とは全く異なる別世界です。
誰もいない「清水の舞台」から、静かに目覚めゆく京都の街並みを眺める体験は、早起きした人だけに許された特権です。
朝日が差し込む境内の清々しい空気の中で、静かに本堂に向き合い手を合わせる時間は、本当に心が洗われるような感覚になります。
混雑必至の「音羽の滝」も、この時間なら並ばずにゆっくりとお水をいただけますよ。
注意点 開門は6時ですが、お守りの授与所や御朱印の受付(納経所)が対応を始めるのは、通常8時頃からです。
「御朱印をいただくこと」が一番の目的の方は、先に参拝と撮影をゆっくり済ませて、8時まで境内で過ごすなどの時間調整が必要になる点を覚えておいてくださいね。
人混みを回避する優雅な朝散歩
清水寺参拝のあとは、そのまま徒歩で産寧坂(三年坂)や二寧坂へと向かうのが私のおすすめコースです。
日中は観光客で溢れかえり、写真撮影どころか歩くのも大変なこのエリアも、朝7時台なら驚くほど人がいません。
石畳の美しい街並みを独り占めして、誰にも邪魔されずにこだわりのアングルで写真撮影を楽しめます。
お店はまだ閉まっていますが、その分、看板や商品の陳列に隠れていない、江戸時代の面影を残す京町家本来の建築美をじっくりと観察できます。
静かな街並みを歩くことで、タイムスリップしたような感覚を味わえるのは、この時間帯ならではの贅沢な過ごし方かなと思います。
伏見稲荷大社の幻想的な風景

どこまでも続く千本鳥居が有名な「伏見稲荷大社」も、早朝に訪れるべきスポットの筆頭です。
ここは神社としては珍しく24時間参拝が可能なので、私はできるだけ、それこそ日が昇るか昇らないかくらいの早い時間に訪れるようにしています。
特に晴れた日の朝6時台〜7時頃は、隙間なく並ぶ朱色の鳥居の隙間から朝日が差し込んで、言葉にならないほど幻想的で神々しい光景に出会えます。
日中は常に人が途切れない千本鳥居ですが、この時間帯なら他の観光客が写り込まない奇跡のような一枚を撮ることも夢ではありません。
所要時間の目安 千本鳥居を抜けた先、稲荷山の山頂まで登ると往復で約2時間かかります。
朝の後の予定が詰まっている場合は、千本鳥居を抜けたところにある「奥社奉拝所」で引き返す(往復約30〜40分)など、事前に決めておくとスムーズですよ。
嵐山の竹林で独占する静寂

嵐山エリアのシンボル「竹林の小径」も、日中は大変な混雑を見せる人気スポットです。
しかし、ここは拝観時間のある寺院の境内ではなく公道なので、24時間いつでも自由に散策することができます。
おすすめは、観光客が押し寄せる前の早朝7時前です。
この時間に訪れると、聞こえてくるのは風が竹の葉を揺らす「サラサラ」という音と、野鳥のさえずりだけ。
本来ここにあるはずの「静寂」を全身で体験できる貴重な時間です。
誰もいないまっすぐな竹林の道で深呼吸をすると、体の内側から浄化されるようで、本当に気持ちが良いものです。
知る人ぞ知る早朝の穴場神社
定番の観光スポット以外にも目を向けてみましょう。
例えば、京都御所の東側にひっそりと佇む「梨木神社(なしのきじんじゃ)」は、私が個人的に大好きな朝の穴場スポットです。
秋には「萩の宮」として多くの人で賑わいますが、普段の早朝は地元の人が散歩の途中に立ち寄って静かに手を合わせる、京都の日常の風景があり、とても落ち着きます。
境内には「染井の水」という、京都三名水のうち現存する唯一の名水が湧き出ています。
清らかな水と空気で一日をスタートさせるのも素敵だと思います。
京都観光の朝ごはんのおすすめと計画
早朝の素晴らしい景色を楽しんだ後は、お腹も心も満たしてくれる美味しい朝ごはんが待っています。
京都の朝食は非常に人気が高く、大きく分けて「予約必須」のお店と、予約不可で「当日並ぶ」お店に二極化しています。
お目当てのお店に入れず「朝食難民」にならないよう、事前の計画がとても大切になります。
行列必至の絶品朝ラーメン

「朝からラーメン?」と驚かれる方もいるかもしれませんが、京都には昔から独自の「朝ラー」文化が根付いています。
その代表格が、京都駅から徒歩圏内にある老舗「本家 第一旭」です。
朝6時の開店前から長蛇の列ができることも珍しくありませんが、並んででも食べる価値があります。
早朝の体に染み渡るような、豚骨醤油ベースの透き通ったスープと、たっぷりの九条ネギが特徴です。
特に夜行バスで早朝に京都駅に着いた時や、「今日は一日たくさん歩くぞ!」と気合を入れたい日には、最高のエネルギーチャージになりますよ。
回転は比較的早いので、諦めずに並んでみてください。
予約不要で楽しむ人気のおばんざい

「せっかくの京都だから、野菜中心の優しい和食を少しずつ色々食べたい」という方には、烏丸エリアなどにある「京菜味のむら」がおすすめです。
こちらは朝7時からオープンしており、予約はできませんが、その分「今から行こう」と思い立った時に行ける気軽さがあります。
ガラスのショーケースにずらりと並んだ可愛らしい小鉢から、自分の好きな「おばんざい」を選んで取っていくスタイルは、選ぶ楽しさもあって朝からワクワクしますね。
京都らしい薄味で、出汁の効いた優しい味付けなので、旅のご馳走続きで少し疲れた胃にも嬉しい朝ごはんです。
優雅な時間を過ごせるカフェ
パンの消費量が日本一とも言われる京都は、実はハイレベルなパン屋さんやカフェの激戦区でもあります。
美味しいコーヒーと焼きたてのパンで一日を始めたい方も多いのではないでしょうか。
例えば、少し中心部から離れた上京区にある「HIVE COFFEE」は朝7時からオープンしており、静かな環境でこだわりのスペシャルティコーヒーを楽しめます。
また、京都のモーニングといえば「イノダコーヒ」も外せませんが、店舗によって営業時間が異なるので注意が必要です。
特別な体験ができる座禅と朝粥

ただ美味しいものを食べるだけでなく、京都らしい「体験」とセットになった朝食も、忘れられない旅の思い出になります。
特に南禅寺周辺の大きな寺院(天龍寺や退蔵院など)では、観光客向けの早朝「坐禅体験」を開催しているところがあります。
静寂の中で姿勢を正し、自分と向き合って心を整える時間は、何物にも代えがたい経験です。
坐禅のあとに、体に優しい「朝粥」や精進料理をいただけるプランを提供しているお寺もあるので、少し早起きをして、心身ともにリフレッシュする京都ならではの贅沢な朝を過ごしてみてはいかがでしょうか。
効率的な早朝モデルコース
ここまでご紹介したスポットを組み合わせた、私のおすすめモデルコースを一つご紹介します。
初めての早朝観光なら、まずはこの「東山王道コース」が間違いありません。
【静寂と美食を楽しむ王道コース】
- 06:00 ホテルを出発。 タクシーで移動すると時間を有効に使えます。
- 06:30 「清水寺」に到着。混雑のない舞台から、目覚める京都の絶景を堪能。
- 07:15 「産寧坂・二寧坂」をのんびり散策。人がいない石畳で記念撮影。
- 08:00 一旦ホテルに戻るか、移動して目当てのお店で朝食。(予約必須のお店はこの時間に設定するのがおすすめ)
- 09:30 多くの観光客が動き出し、街が混雑し始める頃には、すでに主要スポットを制覇!次のエリアへ余裕を持って移動できます。
このように、一般の観光客が本格的に動き出す9時〜10時前までに、「絶対に観たい場所」と「食べたい朝ごはん」を一つずつクリアしておくと、その後のスケジュールの余裕が全く違ってきますよ。
京都観光の朝を成功させるまとめ
京都の朝は、あなたが想像している以上に、少しでも早くから動く価値があります。
たった2時間、朝6時に行動を開始するだけで、京都観光の最大の悩みである「混雑」というストレスから解放され、その場所が本来持っている魅力や空気感を深く味わうことができます。
ただし、これまでお伝えしたように、寺社仏閣の開門時間と実務(御朱印など)の開始時間の違いや、お目当ての朝食スポットが予約制かそうでないかなど、事前の情報確認が欠かせません。
ぜひこの記事を参考に、あなただけの素敵な「京都の朝時間」を計画してみてくださいね。素晴らしい旅になりますように!
※記事内で紹介した営業時間やサービス内容は、季節や店舗の都合により変更される場合があります。訪問前に必ず各公式サイトなどで最新情報をご確認ください。