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金閣寺と鹿苑寺の違いは?正式名称の由来や歴史を徹底解説

こんにちは。京都ノオト、運営者の「MASA」です。

京都観光の計画を立てている時や歴史の教科書を見返している時に、ふと金閣寺と鹿苑寺の違いについて疑問を持ったことはないでしょうか。

地図アプリで検索すると鹿苑寺と表示されたり、ガイドブックには金閣寺と書かれていたりと、どっちが正しい名前なのか混乱してしまいますよね。

実はこの二つは別の場所にある異なるお寺ではなく、全く同じ場所を指している言葉なのです。

この記事では、なぜ二つの呼び名が存在するのかという由来や読み方の疑問から、世界遺産としての正式名称や宗派に関する歴史的な背景までをわかりやすく解説していきます。

記事のポイント

  • 金閣寺は建物の特徴に由来する通称であり正式名称は鹿苑寺
  • 足利義満の法号や仏教の聖地にちなんで名付けられた歴史的背景
  • 拝観時にもらえるお札は単なるチケットではなくご利益のある護符
  • 金閣寺と銀閣寺の文化的な違いや相国寺との深い関係性

正式名称から紐解く金閣寺と鹿苑寺の違い

まずは、多くの人が疑問に思う「名前」の部分から整理していきましょう。

なぜ一つの場所に二つの名前があるのか、そのルーツを辿ると、室町時代の将軍様や当時の仏教との深い関わりが見えてきます。

金閣寺の正式名称は鹿苑寺である理由

結論から言ってしまうと、私たちが普段親しんでいる「金閣寺」というのはあだ名(通称)で、正式な名前は「鹿苑寺」といいます。

多くの人がこの二つを「近くにある別のお寺かな?」と勘違いしてしまうのですが、実際には全く同じ敷地、同じお寺を指しています。

ではなぜ「金閣寺」という名前の方が圧倒的に有名なのかというと、やはりあの黄金に輝く建物、「舎利殿(金閣)」のインパクトがあまりにも強かったからですね。

江戸時代にはすでに「金閣寺」という呼び名が一般的に定着していたそうで、現代でも交通標識や観光案内では、わかりやすさを優先して「金閣寺」と表記されることがほとんどです。

しかし、宗教法人としての登録名や公文書などでは、しっかりと「鹿苑寺」という名前が使われているんですよ。

ここがポイント

  • 鹿苑寺(ろくおんじ):お寺としての正式名称(本名)。
  • 金閣寺(きんかくじ):有名な建物「金閣」に由来する通称(あだ名)。

鹿苑寺の読み方と足利義満による由来

正式名称である「鹿苑寺」は、「ろくおんじ」と読みます。

この名前の由来には、このお寺を創設した室町幕府の第3代将軍、足利義満が深く関わっています。

義満といえば、公家と武家の文化を融合させた「北山文化」を花開かせた人物として有名ですよね。

彼が亡くなった後、その法号(戒名のようなもの)である「鹿苑院殿(ろくおんいんでん)」から二文字をとって「鹿苑寺」と名付けられました。

さらに深掘りすると、「鹿苑」という言葉自体にも深い意味があるんです。

豆知識:「鹿苑」の意味 お釈迦様が悟りを開いた後、初めて説法を行ったインドの聖地「鹿野苑(ろくや・サールナート)」に由来していると言われています。義満はこの地を、現世における極楽浄土にしたかったのかもしれませんね。

夢窓疎石が開山した金閣寺の宗派

金閣寺(鹿苑寺)の宗派は、臨済宗相国寺派(りんざいしゅうしょうこくじは)です。禅宗のお寺なんですね。

実は、足利義満がこの地を別荘として造営していた頃は、まだお寺ではありませんでした。

義満の遺言によって、彼の死後に禅寺へと改められたという経緯があります。

その際、初代住職(開山)として迎えられたのが、当時のスーパースター的な禅僧である夢窓疎石(むそうそせき)です。

夢窓疎石は、天龍寺や苔寺(西芳寺)の庭園を作ったことでも知られる「作庭の名手」でもあります。

ただ、実際には夢窓疎石はこの時すでに亡くなっており、形式上の開山(勧請開山)として迎えられました。

それほどまでに、このお寺の格を高めたかった義満の想いが伝わってきますよね。

金閣寺と銀閣寺の違いと文化の比較

京都観光のツートップとも言える「金閣寺」と「銀閣寺」。よくセットで語られますが、この二つは対照的な特徴を持っています。

項目 金閣寺(鹿苑寺) 銀閣寺(慈照寺)
創設者 足利義満(3代将軍) 足利義政(8代将軍)
文化 北山文化(豪華絢爛) 東山文化(わび・さび)
見た目 金箔貼りで煌びやか 木造建築の素朴な美
正式名称 義満の法号「鹿苑院」より 義政の法号「慈照院」より

金閣寺が「動」や「富」を象徴するような圧倒的なパワーを感じさせるのに対し、銀閣寺は「静」や「内省」を感じさせる落ち着いた空間です。

両方のお寺を巡ることで、室町時代の前期と後期で、人々の美意識がどう変化していったのかを肌で感じることができると思います。

鹿苑寺がある場所と相国寺との関係

鹿苑寺があるのは京都市北区の衣笠(きぬがさ)というエリアですが、組織図の話をすると少し面白いことがわかります。

実は鹿苑寺は、相国寺(しょうこくじ)という大きなお寺の「山外塔頭(さんがいたっちゅう)」という位置付けなんです。

簡単に言うと、相国寺グループの敷地外にある支店や子会社のようなイメージでしょうか。

相国寺は京都御所のすぐ北側にある大きなお寺ですが、実は金閣寺だけでなく銀閣寺もこの相国寺の塔頭なんです。

つまり、金閣寺と銀閣寺は「兄弟」のような関係であり、どちらも相国寺の僧侶の方々によって守られ、運営されているんですね。

この繋がりを知ってから参拝すると、また違った視点で京都の仏教界を見ることができるかもしれません。

観光で体感する金閣寺と鹿苑寺の違い

ここからは、実際に現地へ足を運んだ時に役立つ情報をお届けします。

「鹿苑寺」という名前がどのように使われているのか、観光客としてどこに注目すべきかを見ていきましょう。

世界遺産としての登録名と歴史的価値

1994年に「古都京都の文化財」の一つとしてユネスコの世界遺産に登録されましたが、この時の登録名称ももちろん「鹿苑寺」です。

世界遺産としての価値は、単に建物が綺麗だからというだけではありません。

この場所が、かつて西園寺家が持っていた山荘を義満が譲り受け、独自の美意識で「極楽浄土」をこの世に作り出そうとした、その庭園と建築の融合(ランドスケープ)が高く評価されているんです。

特に庭園は「特別名勝」や「特別史跡」にも指定されており、鏡湖池(きょうこち)に映る「逆さ金閣」の風景は、数百年前の人々も同じように感動して眺めていたと思うと感慨深いものがありますよね。

金閣寺の拝観料とお札の意味

金閣寺の拝観受付に行くと、ちょっとした驚きが待っています。拝観料(大人500円、小中学生300円 ※記事執筆時点)を納めると、手渡されるのは普通のチケットの半券ではなく、なんと「お札(ふだ)」なんです。

初めて行く方は「えっ、これが入場券?」と戸惑うかもしれませんが、これが入場証の代わりになります。

入り口のスタッフの方にこのお札を見せて中に入ることになります。

注意点 一般的なチケットのように、拝観が終わったからといってゴミ箱に捨ててしまわないように気をつけましょう!これは立派な仏教の護符です。

鹿苑寺のお札のご利益と祀り方

このお札には、しっかりと「金閣舎利殿 御守護」という文字と共に、「家内安全」や「開運招福」という願いが込められた朱印が押されています。

つまり、私たちは拝観料を払って観光しに行っているのと同時に、鹿苑寺というお寺からご利益のあるお守りを授与されていることになるんです。

これこそが、ここが単なる観光地ではなく「宗教施設」であることの何よりの証ですね。

持ち帰ったお札は、家の玄関の高い場所や、神棚の近く、あるいは部屋の鴨居の上などに、文字が南か東を向くように貼ると良いとされています。

旅の思い出と一緒に、家内安全のご利益も持ち帰れるなんて素敵ですよね。

金閣寺の舎利殿と建築様式の特徴

最後に、通称の由来となった「金閣(舎利殿)」の建物自体についても触れておきましょう。

この建物、よーく見ると各階でデザインが微妙に違うことに気づきますか?

実は、3つの異なる建築様式がミックスされているんです。

  • 一層(1階):法水院(ほっすいいん) 寝殿造(しんでんづくり)。平安時代の貴族の邸宅スタイルで、ここだけ金箔が貼られていません。
  • 二層(2階):潮音洞(ちょうおんどう) 武家造(ぶけづくり)。鎌倉時代の武士の住宅スタイルです。
  • 三層(3階):究竟頂(くっきょうちょう) 禅宗仏殿造(ぜんしゅうぶつでんづくり)。中国風の寺院スタイルで、中には仏舎利(お釈迦様の骨)が祀られています。

公家、武家、そして仏教(中国)の様式を一つの建物に積み上げることで、義満が全ての権力の頂点に立っていることを表現したとも言われています。

ただ綺麗なだけじゃなく、そんな政治的なメッセージも込められているのかもしれません。

金閣寺と鹿苑寺の違いまとめ

ここまで、金閣寺と鹿苑寺の違いについて、歴史や観光の視点から解説してきました。

最後に要点をまとめておきましょう。

  • 場所は同じ:「金閣寺」と「鹿苑寺」は同一の場所、同一の施設です。
  • 名前の使い分け:「鹿苑寺」が正式名称(本名)、「金閣寺」は通称(あだ名)。
  • 由来:鹿苑寺は足利義満の法号から、金閣寺は舎利殿の見た目から。
  • お札の価値:拝観券として授与されるお札は、「家内安全」「開運招福」のご利益がある護符なので大切にしましょう。

次に京都を訪れて、あの輝く建物を前にした時は、「きれいだな〜」と思うだけでなく、「ここは鹿苑寺という禅寺なんだ」ということを思い出してみてください。

きっと、今までとは少し違った深みのある景色が見えてくるはずですよ。

それでは、素晴らしい京都の旅を楽しんでくださいね!

※本記事に記載されている拝観料や開門時間等の情報は、調査時点のものです。

現地の事情により変更される可能性がありますので、訪問の際は必ず相国寺・鹿苑寺の公式サイト等で最新情報をご確認ください。

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