こんにちは。京都ノオト 運営者の「MASA」です。
これから京都旅行を計画している方で、移動手段をどうしようか迷っている方も多いのではないでしょうか。 特に車でのアクセスを考えている場合、京都観光は車だと不便だという噂を耳にして不安に思われているかもしれません。 実際、ハイシーズンの渋滞や駐車場探しの大変さは想像以上で、効率的な回り方を知らないと貴重な時間を無駄にしてしまうこともあります。 また最近ではバス一日券が廃止されるなど交通事情も変化しており、最新の情報を知っておくことが大切です。 この記事では現地のリアルな実情を踏まえて、車移動のメリットとデメリット、そして快適に旅するための具体的な対策をお伝えします。
記事のポイント
- 京都で車移動が不便だと言われる明確な理由
- エリアごとの具体的な混雑状況と避けるべき場所
- 車を使わずに効率よく観光するためのベストな移動手段
- どうしても車で行く場合の賢い駐車戦略(パークアンドライド)
京都観光で車が不便とされる4つの決定的理由

「せっかくの旅行だから、自由度の高い車で回りたい」その気持ち、すごくよく分かります。でも、京都の街はちょっと特殊なんです。 実際に多くの観光客の方が直面する、車移動が「不便」と感じてしまう主な理由を4つ、現地のリアルな感覚でお伝えしますね。
予測可能でも回避が難しい市内の激しい渋滞
京都の渋滞は、ある程度パターンが決まっているものの、一度ハマると抜け出すのが本当に大変です。特に観光シーズンや週末は、市内の主要道路が駐車場のように動かなくなることも珍しくありません。
全体的に混みやすいのは、観光を終えた車が一斉に帰路につく夕方15時から17時頃です。みんな考えることは同じなので、高速道路のインターチェンジに向かう道などがどうしても混雑してしまうんですね。
エリア別に見ると、嵐山では午前中の早い時間から混み始め、夕方にピークを迎えます。 東山の清水寺周辺などは、日中ずっと混んでいるような状態です。「朝早く出れば大丈夫」と思っても、帰りの渋滞に巻き込まれて結局ぐったり…なんてことになりかねません。 この「予測できても避けられない構造的な渋滞」が、車観光を難しくしている大きな要因なんです。
高額で最大料金の設定がない駐車場のリスク

次に頭を悩ませるのが駐車場問題です。京都の中心部、特に観光地周辺のコインパーキングは、料金がかなり高めに設定されています。
京都駅周辺でも、24時間の最大料金が2,000円から3,500円程度かかるのが一般的です。少し離れれば安いところもありますが、そこから観光地まで歩くとなると結構な距離になります。
【ここに注意!】最大料金の罠
もっと怖いのが、祇園や東山などの人気エリアにある一部の駐車場です。 「最大料金の設定がない」青天井の場所や、「駐車後3時間まで最大料金」のように短時間で打ち切られる場所があります。 ゆっくり観光して戻ってきたら、駐車料金がとんでもない額になっていた…なんて悲劇は絶対に避けたいですよね。
狭い道路や一方通行が多い独特の交通事情

京都の街は古い歴史があるため、碁盤の目のように道が整備されているエリアもありますが、一本路地に入ると驚くほど道が狭くなります。 対向車とすれ違うのがやっと、という道も少なくありません。
さらに、「ここ通れるの?」と思うような狭い道が一方通行だったり、時間帯によって進入禁止になったりと、交通規制も非常に複雑です。 土地勘がない中で、ナビを頼りに知らない狭い道を運転するのは、かなりのストレスになります。
市内を走るバスやタクシーも多く、頻繁にストップ&ゴーを繰り返すことになるので、燃費も悪くなりがちです。 現地では「京都の街中は軽自動車が一番快適」なんて言われるくらい、大きな車には不向きな道路事情なんですよ。
東山や嵐山など主要エリア別の車の不便度
一口に「不便」と言っても、エリアによってその度合いは違います。私が思うエリア別の不便度をまとめてみました。
| エリア | 不便度 | 状況とアドバイス |
|---|---|---|
| 東山(清水寺・祇園) | ★★★★★ | 車は絶対回避! 常に渋滞しており、人も車も溢れかえっています。駐車場も高額でリスクが高いエリアです。 |
| 嵐山中心部 | ★★★★☆ | 渡月橋周辺は激混みです。中心部に車で突っ込むのは避け、少し離れた場所に停めるのが鉄則です。 |
特に東山エリアは、車で近づくこと自体がリスクと言っても過言ではありません。 バスや地下鉄を使って、現地では徒歩で散策するのが一番効率的で楽しめますよ。
道が狭く車でのアクセスが困難な貴船と鞍馬
京都市内でも特に車でのアクセスをおすすめできないのが、北部の「貴船・鞍馬」エリアです。 ここは不便度が「★★★★★+」と言ってもいいくらいの難所です。
貴船神社へ向かう道は、車がすれ違うのも困難なほど狭い一本道が続きます。しかも駐車スペースが圧倒的に足りていません。 シーズン中には、駐車場待ちの車で身動きが取れなくなる「立往生」状態が頻発します。
せっかくの旅行時間を渋滞の中で過ごすのは本当にもったいないです。 このエリアに関しては、悪いことは言いませんので、最初から叡山電車などの公共交通機関を利用することを強くおすすめします。
京都観光で車の不便さを回避する快適な回り方

ここまで脅かすようなことばかり言ってしまいましたが、安心してください。 京都の交通事情を正しく理解して対策すれば、快適に観光することは十分に可能です。ここからは、私がおすすめする具体的な「最適解」を紹介します。
バス一日券廃止後の最強の移動手段とは
以前は京都観光の定番だった「バス一日券」が2024年3月末で廃止されました。これに代わる現在の最強アイテムが、「地下鉄・バス一日券」(大人1,100円)です。
このチケットの最大のメリットは、渋滞知らずの「京都市営地下鉄」と、細かい移動に便利な「市バス・京都バス(一部路線除く)」の両方が乗り放題になる点です。
【賢い使い方のコツ】
移動の「大動脈」として地下鉄を使い、最寄り駅から目的地までの「毛細血管」としてバスを使うイメージで回ると、渋滞の影響を最小限に抑えられます。
1,100円と聞くと少し高く感じるかもしれませんが、駐車場代やガソリン代、そして何より「時間」を節約できることを考えれば、コストパフォーマンスは抜群です。
郊外に駐車するパークアンドライドの活用術

「どうしても京都まで車で行きたい」「荷物が多いから車がいい」という方には、京都市も推奨している「パークアンドライド(P&R)」がベストな選択肢です。
これは、混雑する市内中心部に車で乗り入れるのではなく、高速のインターに近い郊外の駅周辺に車を停めて、そこから公共交通機関で中心部へ向かう方法です。
- 名神高速方面から:地下鉄「竹田駅」周辺の駐車場(24時間最大550円~など格安な場所も!)
- 滋賀・名古屋方面から:地下鉄「山科駅」周辺の駐車場(東山エリアまで地下鉄で1駅と実は便利)
こうした郊外の駐車場は料金も安く設定されていることが多いので、「安い駐車場代+一日乗車券」の方が、中心部の高い駐車場に停めるより経済的にもお得になるケースがほとんどですよ。
混雑期でも確実に停められる予約制駐車場
桜や紅葉のトップシーズンは、郊外のパークアンドライド駐車場ですら満車になるリスクがあります。そんな時に頼りになるのが、事前に駐車スペースを確保できる「予約制駐車場」サービスです。
「akippa」や「タイムズのB」などのサービスを使えば、民家の空きスペースなどを一日単位で借りることができます。嵐山周辺でも一日500円程度から見つかることがあります。
現地に行ってから「停めるところがない!」と焦るストレスから解放されるので、混雑が予想される時期にはぜひ活用してみてください。
例外的に車でのアクセスが便利な高雄エリア
京都市内は基本的に車が不便ですが、例外もあります。それが、神護寺などで有名な「高雄エリア」です。
ここは市内中心部から少し離れており、公共交通機関だとバスの本数が少なかったり、「地下鉄・バス一日券」の範囲外だったりすることがあります。一方で、「嵐山-高雄パークウエイ」という有料道路を使えば、スムーズにアクセスでき、大きな駐車場も完備されています。
高雄を中心に回る場合や、嵐山とセットでドライブを楽しみたい場合には、車が合理的な選択肢になります。
短時間で効率よく回れる観光タクシーの利用
「公共交通機関は乗り換えが面倒」「足腰に不安がある家族がいる」といった場合には、観光タクシーも検討の価値ありです。
プロのドライバーさんが効率よく案内してくれるので、移動のストレスはほぼゼロ。 4時間で24,000円程度からが目安と決して安くはありませんが、限られた時間でたくさんの場所を快適に巡りたい時には、最高の選択肢になります。
小回りが利き渋滞を回避できるレンタサイクル
天気の良い日なら、レンタサイクルもおすすめです。自転車なら渋滞の脇をスイスイ抜けられますし、バス停から少し離れた隠れた名店にも気軽に立ち寄れます。
特に、比較的平坦な道が多い市内中心部や嵐山エリアなどをじっくり巡るのに向いています。 最近は電動アシスト付きの自転車も多くレンタルされているので、体力に自信がない方でも安心ですよ。
京都観光は車が不便でも対策次第で楽しめる

結論として、京都観光において何も考えずに中心部に車で乗り入れるのは、正直おすすめできません。渋滞や駐車場探しで消耗してしまう可能性が高いからです。
でも、「車=絶対にダメ」というわけではありません。「郊外に停めてパークアンドライドする」「地下鉄をうまく組み合わせて移動する」といった戦略を持てば、車の便利さを活かしつつ、京都の旅を快適に楽しむことができます。
ご自身の旅のスタイルに合わせて賢く移動手段を選び、素晴らしい京都の思い出を作ってくださいね。