こんにちは。京都ノオト、運営者の「MASA」です。
京都旅行の大きな楽しみの一つといえば、やっぱり本場の「抹茶巡り」ですよね。
濃厚な抹茶パフェ、香り高い抹茶ラテ、そして伝統的なお抹茶そのもの…。想像するだけでワクワクしてきます。
でも、いざ計画を立てようとすると、「たくさんお店がありすぎて、どこに行けばいいかわからない」「効率よく回るにはどういうルートがいいの?」と迷ってしまうことも多いのではないでしょうか。
実際、京都の抹茶スポットはエリアごとに点在しており、無計画に動くと移動だけで疲れてしまうことも少なくありません。
実は、満足度の高い京都抹茶巡りコースを作るには、「どのエリアを拠点にするか」と「どんな体験を優先するか」を最初に決めておくことが成功の鍵なんです。
王道の祇園で食べ歩きを楽しみたいのか、聖地の宇治でどっぷりと抹茶の世界に浸りたいのかによって、最適なプランはガラリと変わります。
そこで今回は、京都で暮らし、日々美味しいものを探求している私が、みなさんの目的や滞在時間に合わせた最適な抹茶巡りのプランをご提案します。
初めての方でも安心して回れる半日の王道モデルコースから、リピーター向けの少しマニアックな楽しみ方まで、幅広くカバーしました。ぜひ、あなただけの素敵な旅の参考にしてください。

記事のポイント
- 京都の主要な抹茶エリアの特徴と、自分に合ったエリアの選び方がわかる
- そのまま使える実用的な半日・一日モデルコースを知ることができる
- 「濃さ」や「体験」など、目的別のニッチな楽しみ方が見つかる
- 人気店の行列回避テクニックや、効率的な移動のノウハウが身につく
理想の京都抹茶巡りコースの見つけ方

京都には数え切れないほどの抹茶スイーツのお店がありますが、実はエリアごとに「老舗が多い」「新しいカフェが多い」「景色が良い」といった大きな特徴があります。
まずは主要エリアの個性を理解して、あなたの旅のスタイルに合ったエリアを見つけることから始めましょう。
ここでは、絶対に外さない4つの主要エリアと、それぞれの具体的なモデルコースをご紹介します。
京都の抹茶巡り おすすめエリア比較
効率よく抹茶巡りを楽しむためには、エリア選びが最も重要です。
京都の街は意外と広く、例えば「嵐山」と「宇治」は全く逆方向に位置しているため、同じ日に回ろうとすると移動だけで往復2時間近くかかってしまいます。
これではせっかくの旅がもったいないですよね。
まずは、各エリアがどんな人に向いているのか、ざっくりと特徴を押さえておきましょう。
| エリア | 主な特徴 | 移動のポイント | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|
| 宇治 | 抹茶の聖地。老舗の本店が密集しており、町全体にお茶の香りが漂う。 | 京都駅からJR奈良線で約30分。半日ほど時間を取るのがベスト。 | 本場の味を深く知りたい人、時間に余裕がある人 |
| 祇園・東山 | THE京都な景観。食べ歩きスイーツから高級茶寮まで選択肢が最多。 | バスは混雑しがち。電車(京阪・阪急)と徒歩の組み合わせが吉。 | 初めての京都観光の人、いろいろ食べ比べたい人 |
| 嵐山 | 自然の絶景とカフェが融合。竹林や渡月橋など写真映えスポットが豊富。 | 京都駅からJR嵯峨野線で約15分。朝早い時間が比較的空いている。 | 景色も楽しみたい人、ゆったり過ごしたい人 |
| 京都駅周辺 | 利便性抜群。各エリアの有名店の支店が集結しており、効率重視なら最強。 | 新幹線や電車の待ち時間を利用できる。駅ビル内は少し複雑なので注意。 | 時間がない人、最後にお土産をまとめ買いしたい人 |
移動のコツ: 京都のバスは便利な反面、観光シーズンは非常に混雑し、渋滞で時間が読めないことも。
「地下鉄や電車で近くまで行き、そこから徒歩」というルートを基本にすると、計画通りに進みやすいですよ。
王道の祇園・清水寺 食べ歩きプラン

初めて京都を訪れる方や、お寺巡りなどの観光とグルメを両立させたい方に最もおすすめなのが、この祇園・東山(清水寺)エリアです。
八坂神社から清水寺へと続く二寧坂(二年坂)・産寧坂(三年坂)周辺には、抹茶スイーツのテイクアウト店やカフェがひしめき合っています。
おすすめの半日コース例(所要時間:約3~4時間)
- 9:00 八坂神社スタート: まだ比較的人が少ない朝の時間帯に、祇園のシンボルへご挨拶。
- 10:00 祇園エリアで食べ歩き: 祇園辻利などで、濃厚な抹茶ソフトクリームをテイクアウト。まずは手軽に抹茶気分を高めましょう。
- 11:00 産寧坂(三年坂)散策&カフェ休憩: 石畳の坂道を上がり、少し疲れたところでカフェタイム。MACCHA HOUSE 抹茶館の「抹茶ティラミス」や、伊藤久右衛門の季節のパフェなど、座ってゆっくり味わえるお店を選びましょう。
- 12:30 清水寺参拝: 最後に「清水の舞台」からの絶景を楽しんでフィニッシュです。
食べ歩きのマナー: 京都では「歩き食べ(歩きながら食べる行為)」は推奨されていません。
購入したお店のイートインスペースや、近くのベンチなどで立ち止まって楽しみ、ゴミは必ず購入店に返すか持ち帰りましょう。
美しい景観を守るのも、粋な旅行者のたしなみですね。
聖地・宇治で巡る半日モデルコース

「せっかく京都に来たなら、本場の味を徹底的に楽しみたい!」という本格派の方には、少し足を延ばして宇治へ行くことを強くおすすめします。
京都駅からJR奈良線のみやこ路快速なら約17分、普通電車でも約30分。そこはもう、駅に降り立った瞬間からお茶の香りに包まれた別世界です。
宇治には、創業数百年という老舗茶舗の本店が軒を連ねています。本店でしか味わえない限定メニューや、歴史ある建物の雰囲気も大きな魅力です。
宇治巡りの鉄則:まずは整理券をゲットせよ
宇治での人気店、特に中村藤吉本店のカフェ(茶寮)は、平日でも行列必至です。効率よく回るためのコツは以下の通りです。
- 宇治に到着したら、何よりも先に目当てのお店(中村藤吉本店など)に行き、ウェイティングリストに名前を書くか整理券を発券する。
- 待ち時間を確認し、その間に世界遺産の平等院鳳凰堂を拝観したり、宇治川周辺を散策したりする。(平等院へは徒歩10分ほどで往復できます)
- 順番が近づいたらお店に戻り、絶品の「生茶ゼリイ」や茶そばを堪能する。
この流れなら、待ち時間を無駄にすることなく観光もグルメも楽しめます。
老舗の本気を感じる濃厚な抹茶の味は、きっと忘れられない思い出になりますよ。
嵐山の絶景とインスタ映え抹茶カフェ
渡月橋や竹林の小径で有名な嵐山は、圧倒的な自然美と抹茶スイーツを同時に楽しめる、まさに「映える」エリアです。ここでのテーマは「癒し」と「写真」です。
嵐山でおすすめなのは、景観と一体になったカフェでのんびり過ごす時間。
例えば、観光の合間によーじやカフェに立ち寄れば、お馴染みの顔ロゴが描かれた可愛い抹茶カプチーノに出会えますし、日本茶専門店の茶三楽では、ムースのようにふわふわな「抹茶エスプーマ」を使ったかき氷(夏季限定)やラテが人気です。
竹林の緑に囲まれた中で、あるいは桂川のせせらぎを聞きながら味わう抹茶は格別です。
混雑を避けたい場合は、午前中の早い時間帯(10時台)にカフェに入るのが狙い目です。
京都駅周辺で効率的に抹茶スイーツ巡り
「旅行の最終日、新幹線に乗るギリギリまで抹茶を楽しみたい」「会社や友人へのお土産をまとめて買いたい」という方にぴったりなのが、京都駅周辺エリアです。
実は京都駅は、各エリアの有名店が集結する「抹茶のセレクトショップ」のような場所なんです。
駅ビル(伊勢丹)の中には中村藤吉や茶寮都路里、駅直結の「京都タワーサンド」には辻利やマールブランシュが入っており、移動時間をほとんどかけずに名店の味をハシゴすることだって可能です。
新幹線改札内の罠: 新幹線の改札内にも売店はありますが、種類は限られます。
こだわりの抹茶スイーツやお土産を探すなら、改札に入る前に、駅ビルや地下街(ポルタなど)で買い物を済ませておくのが鉄則です。
目的別 京都の抹茶巡りコースの提案
エリアで選ぶのも良いですが、「どんなディープな体験がしたいか」という目的からコースを考えるのも、旅慣れた楽しみ方です。
ここでは、一歩踏み込んだテーマ別の提案をさせていただきます。
抹茶の「濃さ」で選ぶ上級者向け店舗

「普通の抹茶スイーツでは、もう満足できない…」。
そんな抹茶愛好家(マッチャージョ・マッチャージなんて呼ばれることもありますね)の方は、メニューに「濃茶(こいちゃ)」という表記があるスイーツを探してみてください。
一般的にカフェで提供されるのは「薄茶」をベースにしたものが多いですが、一部の専門店では、茶道で使われる非常に高価で濃厚な「濃茶」を贅沢に使用したメニューを提供しています。
これは、単に「抹茶の量が多い」だけでなく、使われている茶葉のランクが違うのです。
甘さを極限まで抑え、抹茶本来の強烈な旨味と、鼻に抜ける芳醇な香りをダイレクトに感じられる大人の味。
まるでエスプレッソのように濃厚なその味は、一度知るとやみつきになるかもしれません。
注意点: 本物の「濃茶」はカフェインも多く含まれます。
胃が空っぽの状態だと刺激が強い場合があるので、食後のデザートとして楽しむのがおすすめです。
抹茶「体験」ができるおすすめスポット

「飲む」「食べる」だけでなく、自ら茶筅(ちゃせん)を振って「点(た)てる」体験をしてみると、抹茶への理解と愛着が一層深まります。
敷居が高そうに見える茶道体験ですが、京都には初心者や観光客向けのカジュアルなスポットがたくさんあります。
例えば、嵐山や祇園の観光地にある体験施設では、正座をする必要がなく、テーブルと椅子で気軽に抹茶を点てられるプランも人気です。
また、さらに深く知りたい方には、宇治の「福寿園宇治茶工房」などで体験できる、石臼を使って茶葉(碾茶)を挽き、自分だけの抹茶を作るプログラムもおすすめです。
挽きたての抹茶の香りは、本当に驚くほど豊かですよ。
季節限定の抹茶スイーツ(春夏秋冬)

抹茶は一年中楽しめるものですが、京都のカフェでは季節ごとの「旬の食材」と組み合わせることで、その時期にしか味わえない特別なメニューが登場します。
- 春(3月~5月):抹茶×いちご・桜 鮮やかな緑と赤・ピンクのコントラストが美しい季節。「抹茶といちごのパフェ」は春の定番人気メニューです。
- 夏(6月~8月):抹茶×かき氷・柑橘 濃厚な抹茶蜜やエスプーマがかかったかき氷は、京都の夏の風物詩。すだちやレモンと合わせた爽やかな抹茶ドリンクも登場します。
- 秋(9月~11月):抹茶×栗・芋・南瓜 ほっくりとした秋の味覚の甘みと、抹茶のほろ苦さが絶妙にマッチします。「抹茶モンブラン」はこの時期が一番美味しいですね。
- 冬(12月~2月):抹茶×チョコレート・柚子 寒い季節には、フォンダンショコラや温かい抹茶ラテでほっこりと。濃厚な味わいが恋しくなる季節です。
お目当ての食材がある時期を狙って、旅の計画を立ててみるのも素敵ですね。
夜パフェや抹茶モーニングの楽しみ方
抹茶巡りは、なにも昼間のカフェタイムだけのものではありません。
最近、京都で密かなブームになっているのが、夜と朝の抹茶体験です。
一日の締めくくりに「夜パフェ」
夕食やお酒を楽しんだ後、「最後にもう少しだけ甘いものが食べたいな」という時。
京都には夜遅く(22時頃など)まで営業しており、本格的な「締めパフェ」やお酒入りの抹茶カクテルを提供しているカフェバーがあります。
大人の空間で味わう抹茶は、昼間とはまた違った艶っぽい魅力があります。
優雅な一日の始まりに「抹茶モーニング」
少し早起きをして、朝から営業しているカフェで「抹茶モーニング」はいかがでしょうか。
厚切りのトーストに抹茶バターをたっぷり塗ったり、香り高い抹茶ラテで身体を目覚めさせたり。
清々しい空気の中でスタートする一日は、きっと特別なものになるはずです。
穴場カフェで静かに楽しむ抹茶の時間
ガイドブックに載っている有名店はどうしても混雑しがちで、時には行列に並ぶだけで疲れてしまうことも。
もしあなたが「静かな空間でゆっくりと抹茶と向き合いたい」と願うなら、少し中心部から離れた穴場カフェを探してみましょう。
例えば、四条烏丸や御所南などのビジネス街・住宅街の路地裏には、地元の人に愛されるひっそりとした茶寮や、老舗和菓子店が営む小さな喫茶室があります。
こうしたお店では、観光地の喧騒が嘘のように静かな時間が流れています。
自分だけの隠れ家を見つけるような気持ちで、路地裏散策をしてみるのも京都旅の醍醐味の一つですよ。
完璧な京都 抹茶巡り コースを計画しよう
ここまで、エリア別、目的別に様々なコースをご提案してきましたが、いかがでしたでしょうか。プランニングの参考になりましたでしょうか。
最後に、私から一つだけアドバイスさせてください。
それは「欲張りすぎない勇気を持つこと」です。魅力的なお店が多い京都では、ついつい予定を詰め込みたくなってしまいますが、移動に追われて疲れてしまっては本末転倒です。
「今回はこのエリアをじっくり楽しもう」「次回はあのお店に行ってみよう」と、少し余白を残しておくくらいが、結果的に満足度の高い旅になります。
この記事を参考に、あなたの好みやペースに合った、世界に一つだけの「最高の京都抹茶巡りコース」を計画してくださいね。
みなさんの京都旅が、美味しい抹茶と共に素敵な思い出になることを心から願っています!